缶詰雑学

イタリアの牛モツ煮

 花の都、フィレンツェ。ローマと並んで日本人が大好きなイタリア北部の街であります。赤い屋根の巨大なドゥオーモ(大聖堂)。白大理石で造られたジョットの鐘楼。ミケランジェロの傑作・ダヴィデ像など見どころ満載だが、そっちは旅行ガイドにお任せするとして...。
街角で屋台を見かけたら、ぜひ立ち寄っていただきたい。そこには寸胴があり、フタを開けると何やら強烈な匂いが立ち昇る。中から取り出したのはオレンジ色のどろっとした煮込み料理。これをパンに挟んで差し出されたら、その場でむしゃむしゃとかぶりつくのだ。これがフィレンツェ名物「トリッパ」のサンドイッチであります。
トリッパとは牛の胃袋の総称。にんにくを利かせたトマトソースでミノやハチノスを煮込んであり、食感はとても柔らかい。しかしその強烈な匂いは日本の牛モツ煮込みと同等か、それ以上かも知れぬ。でも、それが美味しいのだ。

 匂いの強い食べ物というのは、その匂いを完全に消し去ると魅力もなくなってしまうという大原則がある。だからモツ煮込み料理はちょっと臭いくらいが正解。そんな本場のトリッパを缶詰で再現し、ミックスビーンズも加えて一品料理に仕上げたのが「缶つまレストラン・トリッパビーンズ」であります。湯せんで温めてパンに挟めば、もうそこはフィレンツェの街角。柔らかく煮込まれたハチノスはとろとろしつつも、さくっというモツ特有の歯触りもちゃんと残してある。にんにくの利いたトマトソースが全域で美味しい。それを吸い込んだミックスビーンズがまた、美味しい。

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