缶詰雑学

恋のシーマ

缶詰はどうして長持ちするのか。そのヒミツはいくつかあるが、しっかりと密封されているということも重要なポイントであります。
缶詰を作るとき、新品の缶〜空缶(くうかんと読む)〜は2つのパーツに分かれた状態で工場に納品される。ひとつはフタで、もうひとつは底のついた胴体だ。
一般的な作り方としては、まず底のついた胴体に食材を詰め、そこに調味液(タレや油など)を注入する。次にフタをかぶせ、中の空気を抜きながら、フタの周囲と胴体の上部を、折り重ねるようにして密封する。その様子は、くるりと巻いて締めるようなので、缶詰業界では巻締(まきしめ)と呼んでいる。
この行程はシーマという機械で行うが、しっかり固く巻締めることが何よりも肝要だ。その固さは歌にも歌われたほどである。

そんじょそこいらの巻締よりも
恋の「シーマ」はずっと固い

ウソのようだが、本当のことである。春日八郎が歌い、キングレコードから発売された「罐詰音頭」という曲なのである(著作権の問題があるので表現を変えてある)。
今から50年以上昔、缶詰産業が盛んだった清水市が、地元産業のPRのために作ったのだという。当時は缶詰メーカーの盆踊り大会などで、みんなで踊りながら歌ったらしい。
一見固そうな缶詰業界も、意外とユーモアがあったのだ。

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